久しぶりの投稿になってしまいました。 GameWithで Engineering Manager をしている@serima です。
普段は、おもに開発組織の改善やエンジニア採用などマネジメントに関わる業務を行なっています。
たまに Engineering Manager Meetup に参加したり、最近では PRLT などの広報系のイベントにも顔を出したりしています。
はじめに
今年の 3 月に 2 人目の子供(次男)が生まれたので、GameWith として初の男性の育休を約 1.5 ヶ月間取得しました。今年のゴールデンウィークは 10 連休ということもあり、実質的には 2 ヶ月近く仕事から離れていました。
ちなみに 1 人目(長男)のときは前職へ転職する際の有給消化期間と被せたことで約 2 週間は育児に専念できていました。
長男を出産したときは里帰り出産だったこともあり、妻の実家のサポートを最大限に受けられる環境だったのですが、今回は里帰り出産を選択しませんでした。 そのため、基本的には妻と自分で家事・育児をする必要がありました。
そこで、育児休業を取得しようという流れは家族との会話の中で自然と出てきたものでした。 育児休業を取得している男性は日本ではまだまだ少ないという現状を変えていければ、という思いも少なからずありました。
パパの育休取得率は年々上がってきてはいるもののそれでも平成27年度時点で2.65%程度しかありません。さらに5日未満しか育休を取得しない人が56%を占め、一ヶ月以上の育休を取っている割合は20%以下です。つまり一ヶ月以上の育休を取っているパパは日本には100人に1人以下しかいないというのが現状です。
出典 : 日本のパパに、育休のススメ~私の育休体験記~ - BASEプロダクトチームブログ
制度のはなし
そうは言っても、気になるのがお金の話です。 出産自体にもお金はかかるし、その間休んでしまって大丈夫?というのは当然誰しもが気にするところかと思います。
ですが、実はそこまで気にしなくても大丈夫だと思います。 雇用保険の育児休業給付金制度を利用することで、育休中の収入は 67 % まで保証されます。(6 ヶ月目以降は 50 %)
たとえば、月収 40 万円の方の場合は 180 日目までは 268,000 円が給付されます。ただし、月収 424,500 円の上限があるので、給付額は 284,415 円(424,500 円 × 67 %)が最高額となります。
さらに、育児休業中は健康保険料と厚生年金保険料が全額免除されます。なので、給付金から社会保険料が控除されることはなく丸々もらえます(育休中は無給なので雇用保険と所得税は 0 円になります)。
(上記はイメージです)
出典 : 出産・育児でもらえるお金について調べてみた | はったりエンジニアの備忘録
いろいろ細かな数字を出してしまいましたが、支給には要件があるため自分がその要件を満たしているかは事前に確認しておくことをおすすめします。いますぐではないけど、将来的に子供を...と考えている方も事前に制度を把握しておくと、キャリアプランを立てる際の役に立つと思います。
また、会社によっては「出産お祝い金」「出産特別休暇」などが就業規則に規定されているケースがあるかと思います。ありがたいことに、弊社の場合はそのどちらもが存在しました。
- 出産祝金
- 対象者または配偶者が出産をした場合に、3 万円が会社から支給される
- 出産特別休暇
- 配偶者が出産をした場合に、1 日特別休暇(有給)が支給される
関東 IT ソフトウェア健康保険組合
次に GameWith が加入している関東 IT ソフトウェア健康保険組合(以下、ITS)の制度について紹介します。
家族出産育児一時金
被扶養者が出産したとき、子供 1 人につき 42 万円(条件あり)が ITS から支給されます。 こちらは法定給付となっており、どの健康保険組合でも一律同額です。
家族出産育児付加金
上に同じく被扶養者が出産したとき、家族出産育児一時金とは別に 9 万円が ITS から支給されます。 上記の一時金は法定給付なのですが、こちらは健康保険組合によって差があり、(付加金自体がない健康保険組合もあります)、9 万円の支給はかなり恵まれている部類だと思います。
不安な点は労務のサポートで
今回の諸手続きをするにあたって、労務の方には多大なサポートをしていただきました。 "パパママ育休プラス"という制度もありますが、適用されますか?と聞いてくださったり、初めて育児休業を取得するため知らないことだらけだったのですが、親切に説明してくれました。
意思表明から産前について
「育児休業を取得するつもりです」ということを安定期入ってすぐに上長に伝えました。時期としては去年の 10 月ごろでしょうか。
上長は「ぜひ取ってください」と、その場で就業規則を一緒に確認してくれました。弊社では男性の育児休業の前例がなかったため、労務の方に具体的にどのように手続きをすれば良いかを聞いたりしてくれました。
メンバー(というより開発部全員)には育児休業に入る 3 ヶ月くらい前に全体会で伝えました。 (あくまで参考情報ですが、開発部は全体で 30 名程度の規模感です)
そして、取得する約 1 ヶ月前に正式に育児休業申出書を提出して申請を行いました。男性が育休を取得するのは初めてでしたが、労務の方にサポート頂き、スムーズに申請が完了しました。
育児休業の適用はあくまで産後ということだったので、出産予定日の直前はリモートワークで対応させてもらい、できるだけいつ陣痛が来ても大丈夫な状態にしていました。
本当に運が良かったのですが、出産予定日が実出産日となったため、手続き的な意味合いでもスムーズでした。(親孝行な息子です...)
育児中のリアル
自分は、長男の保育園の送り迎え、家事全般(買い物、食事の準備、掃除)を主に自分で引き受け、妻には次男に関わるほぼ全てをやってもらっていました。 ただし明確に分担として分けていたわけではなく、お互い余裕があるときはお互い手伝い合うという意識はあったと思います。
弊社ではアラート通知に PagerDuty を利用しているのですが、育休中は Escalation Policies から外してもらっていたので、育児に集中する事ができました。
また、弊社で利用しているコミュニケーションツールの Slack を見れる時間と心の余裕はほどほどにあり、かなりざっくりとですが現況把握は行なっていました。 たまに自分が発言したほうがもしかしたらスムーズに事が進むかもしれないと思ったことはあったのですが、子育てはいつ何時なにかが起こってもおかしくないため、同期的なコミニュケーションを取ることで逆に迷惑をかけるだろうと思い、眺めるだけにとどめていました。
職場に復帰してから
約 2 ヶ月ぶりに職場に出勤する際は、正直少し緊張していたのを覚えています。まるで転職してきたかのような気分で少し新鮮でした。その間に新たに入社された方もいたりしたので、復帰直後はとにかくいろいろな方と話すことに専念していました。
育児休業中に自分の所属している開発部内で組織変更があったこともあり、状況の把握などにはすこし時間がかかりました。
最後に
育児休暇が取得でき、自分も含めて家族は本当に助かりました。周囲のメンバへは感謝の気持ちしかありません。 また、育休中は仕事のことが気になるかと思っていましたが、育児・家事で手一杯で正直そこまで頭が回らなかったです。
BASE さんのこちらのブログでも育休について書かれている通り「育休≠バケーション」というのは本当にそのとおりだと痛感しました。 こんなに休みがあるのなら普段はできない勉強のひとつやふたつはできるといいなとおぼろげながら考えていましたが、早々にその考えは捨てきりました。
GameWith では(というか本当はどんな会社であっても空気感含めて取れるべきなのですが...)、男性の育児休暇は取れるし、取りやすいよという事例を作りに行こうという気持ちでもありました。 そういう点でも会社もメンバーも理解があり、働きやすい環境だと改めて感じました。
これからも GameWith は、働きやすい環境作りを進めていきます。