GameWith Developer Blog

GameWith のエンジニア、デザイナーが技術について日々発信していきます。

未経験エンジニアにジョブチェンジした攻略ライターの教育備忘録 #GameWith #TechWith

GameWIth サービス開発部の esuEichi です。こんにちわ。 アドベントカレンダー1日目のこちらの記事はご覧になりましたでしょうか。この記事を読む前に読むことをおすすめします。

こちらの記事にかかれている上長(マネージャー)目線で、教育的な観点から気をつけたことや難しかったことなど書こうかなと思います。

筆者は教育経験があるか

答えは yes です。

自分が歴戦の猛者かはわからないですが、別の会社でエンジニア兼ディレクターとして経験を積んでGameWithには2021年にジョインしています。

自分の前職の特徴を少し記載しますが

  • そこそこの大企業
  • 新卒採用が強い。エンジニア新卒だけで60人採った年も
  • 新人研修が手厚い(手厚かった、が正しいかも。年々減って実戦投入が早まっているとは聞く)
  • 開発部署は複数ある
    • 筆者はweb系の開発部署にいた

となっています。この新人研修は実際手厚いのですが、一般的な社会人研修やOJTが主でした。 特に自分が若手のときはエンジニア向けの研修が全く無く、各技術を体系的に学ぶ機会がないことがネックになると感じて当時の先輩に相談したところ研修を用意してくれました。

この辺の悩みは今回の教育の過程でも相談があったので時代や経歴に関係なく悩むポイントかも知れないですね。

翌年以降5年ほど運営として参画し、当初はweb系の開発部署内の研修だったものを全社向けへと拡大し現在は全社の新人エンジニア向けの研修として位置づけられているはずです。

一方上記とは別で、新人研修としてのOJTに力を入れている会社だったので、 自分もOJTの面倒を見たりOJTくらいしか開発経験のない配属後の新卒の教育担当などしてきました。

また採用のためのインターンシップのための研修やイベントなどの設計や主催をすることなどもあって、そこそこ若手や新卒向けの研修設計や教育経験があります。 まとめると以下のような感じです。記憶ベースなので数値はちょっと違うかもしれないですが

  • 全社向けのエンジニア向け研修の制度設計や運用経験5年ほど
  • OJT及び新卒の教育担当を、多分7, 8名ほど
  • 新卒向けインターンイベントの開催や設計5年ほど

比較的全社でも多い方だったかなと思います。 あと個人的には教育ってとても重要だと思っていて力を入れたかったという気持ちが当時からありました。

教育に当たっての最初の心構え

上記のように未経験の若手や新卒の教育経験はそこそこある方だと自負していますが、 未経験ジョブチェンジ向けの教育はなかなか経験する機会がないのでいい機会だなと思って引き受けました。

ただ、むしろ未経験新卒より社会人経験がある分楽だろうなくらいと思っていました。 結論を言うと実際教育的な点では楽でしたが、マインドや今までとの違いみたいなエンジニア文化への慣れに時間が掛かるなど 新卒教育と違う部分のケアが必要だったなと思います。

教育における新人未経験エンジニアと社内転職未経験エンジニアの違い

社会人経験のある強み

仕事の進め方や報連相の適切さなどは問題なかったです。 今までと粒度や頻度など違いはあったみたいですが、都度相談を受けながらアジャストできてたように思っています。

また、これは本人の特性もあるかと思いますが積極的に周りに馴染もうとしていて社会人として求められることとしては 報連相に限らず多少のキャッチアップは必要そうだったものの問題なくアジャストできてた気がします。

自信を大きく失う

これはしょうがないなと思うんですが、攻略ライターからエンジニアという全然違う職種に来ていることもあって、これまでの業務経験が活きる箇所が最初は特に少なく自信を喪失していました。また、元記事にも記載がありますが、未経験の人もいないのもあって自身の成長を感じれないまま悶々と過ごしていたようです。

実際に元のポジションではかなり成果を出していたはずなのに、また1から学び直しをしないといけないということに焦りもあったと思います。最初の頃はマインド面のフォローが大変だった気がします。

エンジニア文化への戸惑い

各業界の文化がある中で今までの文化からエンジニア文化に慣れるのには時間がかかりそうです。 特にエンジニア特有の疑問点やあやふやな点を許さないかのような振る舞いや言行に最初はちょっと馴染めなかったみたいです。

これは余談ですが、どちらかというと自分はPM的なポジションを担うことが多く、ちょっとでも曖昧な仕様や表現は具体化するのが癖になっているようで、 自分も指摘されてハッとしました。今まで以上に圧のない表現にするように気をつけるようにしています。

新卒の場合は文化経験という意味ではまっさらなところにエンジニア文化に入り込むのであまり問題になったことはなかったのでこれが意外でした。

技術のスキルアップ速度は変わらない

この辺は個人の特性もあると思うので一般化できない気もしますが、既卒だからといってスキルアップに時間がかかったなという印象はあまりないです。

ただ厳しい言い方をするとこれは新卒の人たちとスキル成長的にも変わらないということなので、今後のスキルアップや成長をして周りのエンジニアに追いつくためには人一倍頑張らないといけないということを意味すると思っています。

社内転職ならではの強み

これは当人の唯一性につながるのできちんと強みとして理解してうまくやってほしいと思っているのですが、 元記事から引用で

攻略部・開発部の双方の事情を理解できているただ1人の人材

とあるように、ドメイン知識の強いエンジニアは会社にとって貴重な人材かなと思います。 実際に毎日の面談雑談を通じてビジネスサイドの機微などを相談、理解して自分も理解を深める事ができているなと感じます。

本人にとってもとても強みを発揮できるポジションかと思うのでとても期待しています。

難しかったこと

リモートワークでのコミュニケーション

これはすごく難しく個人的にも考えないとなーと思ったことです

リモートワーク環境における質問の難しさ

元記事に章立てされているくらいなのですが、 質問だけじゃなくてリモートワークでチームや部署の人とどうコミュニケーションとって関係値を築くのかとかは難しいなと思いました。

これは自分の教育経験がコロナ前でリモートワークが前提じゃなかったこともあると思いますし、 エンジニアの仕事は結構集中が大事で文化的に話しかけていいのかどうか悩ましいみたいなところもあると思います。 雑談がワークするようなアクションは募集中です。

パワハラ・モラハラへの配慮

ある程度エンジニアは業務外で勉強するものだという風潮が実際にあると思っていますし、 実際自分が若い頃、いきなり iOS アプリの仕事が振られて勉強しながら進めてねみたいなこともありました。 (未経験かつ iOS 触ったこともなかったので大変でした)

現代の働き方改革などもあっておそらくそういった風潮をそのまま引き継ぐのは良くないかなという思いが自分にはありつつ、 一方でやはりプライベートでは本を読んだり技術的な情報に触れてほしいみたいな思いはありつつという感じで、非エンジニア文化の人に押し付けない程度に伝えるのどうすればいいかを悩んでいました。

結論としては自分がどうやって情報をキャッチアップしているかとか、こういう本読むといいよという感じで本を何冊か紹介したりとかしました。 実際に本を読んだりコーディングのサイトで勉強したりしていたのでそこそこ杞憂ではありましたが、それでもこちらとしては少し気をつけないとなという思いがありました。

効果あったなと思った施策

元記事にある、「毎日面談する」と「作業ログを残す」は過去の経験からも効くと思っていました。 毎日面談するは結構即時性のある施策でマインドの醸成やメンタルのケアに良かったと思っていて、作業ログを残すは今あらためて振り返りに使って自分の成長を感じられていてとても良さそうです。

上記とは別で自分が意識していたアクションのうち効果があったと思うものを記載します。

メンバーにペアプロを指名して依頼する

チームや開発部のメンバーとコミュニケーションを増やしてほしかったので、わからないところを自分が教えることもありつつ、 チームメンバーにペアプロをお願いしたり、モブプロを開催するなどしました。 ポイントは本人から依頼するのは最初はハードルが高そうだったのでこちらで指名して依頼することだと思います。

自分はイズムという言葉が好きで、よくイズムを継承してほしいなんて言ってた記憶がありますが、 自分とだけコミュニケーションが増えると考え方に偏りが出ると思っていましたし、なにか詰まったときにこのとき〇〇さんだったらどうするかという考え方を自分は良くするので、できるだけ色んな人の考え方に触れてほしかったためです。

本人の成長以外にもモブプロでいろんな考え方に改めて触れる機会があってチームとしても良かったなと思います。

関係なさそうな会議にも呼ぶ

自分はCSの担当もしているのですがCSの会議にも呼ぶようにしました。 これはとにかくいろんな言葉やいろんな考え方、人と関わる時間があったほうがいいと思ってのアクションでした。

実際何がわからないのかわからないなどの辛さもあったみたいですが、新卒以上の成長、経験をしてもらいたいと思って知らない言葉や考え方を浴びるように経験してもらいたかいという気持ちがありました。 その後分からなかった言葉を説明する時間もしっかり設けたので相乗効果で学びは早かったと信じています。

終わりに

未経験エンジニアの教育について感じたことを書きました。

今流行りのリスキリングというやつだな〜なんて思いますが、エンジニアとしてどこまで成長するかはどれだけこちらがフォローしても最後は自分次第だと思うので頑張ってほしいなと思っています。

また、今回は社内ジョブチェンジなので、ある意味強くてニューゲームだったり、前作の性能を引き継いでの新作プレイ開始という部分もあるので、 その辺の強みを惜しみなく発揮してじゃんじゃん成長しながら成果出してほしいな〜という想いがあります。伝えてもいるので一緒に頑張っていければと思います。

現在GameWithではエンジニアを絶賛募集中です!

サーバーエンジニアやフロントエンジニアの方、AIに興味がある方や、Unityでの開発に興味がある方は是非GitHubの採用情報まとめをご覧ください!

カジュアル面談もお待ちしております!

github.com