こんばんは。マスターボール級のサンドバック @peka3 です。 GameWithアプリチームで、iOSアプリエンジニアをしています。
きっかけ
アプリチームではチームで施策を考えて実行しています。
今まではKPI向上に効きそうなものを思いついたら、施策案シートに記入、プロダクトオーナー(以下PO)と相談、良さそうだとなったらインパクト調査→検証という流れで進めていました。
しかしこのやり方では2つの問題がありました。
1つ目として、
- 思いつきから施策が発生し、そのやるやら判断もPOの属人的なものになるので不確実性が高い
という問題がありました。POが未来予知能力者であれば、これは問題ではないのかもしれないのですが、そうではない場合もあるので、属人的な判断に任せきりにしてしまうのはリスクが高く、また一人の判断に任せていてはチームとしても知見が溜まっていきません。
2つ目として、
- ユーザーのことをよくわかっていない
というものがありました。定量的な調査は出来ていても、KPIを追っているだけだと、今自分たちの対象と考えているユーザーは、実際どんな行動をしていてどこに課題を抱えているのかが見えてきません。 これがわかってないと、施策案を出してチームでしっかり練り込んだとしても、そもそも課題の見え方が間違っている可能性があります。
このような問題を解決するために、インタビューで実際にユーザーの声を聞いてみることにしました
(この考えにいたるまでに以下の記事等を参考にさせていただきました。とてもおもしろかったです。)
行ったこと
- インタビューのアポ取り
- 質問リスト作成
- インタビュー実施
- KJ法による分析
- インタビュー自体の振り返り
各項目について詳細を書きます。
インタビューのアポ取り
GameWithには攻略部というものがあり、そこのライターはもちろん皆ゲーマーです。 今回はゲーマーの意見を求めていたのと、社外から募るよりもお手軽に話が通せそうということもあり、攻略部の方にお願いすることにしました。 今回はその中でも特にユーザー側の視点に近い、新入社員の方にご協力いただきました。
質問リスト作成
まず、表のテーマと裏のテーマを設定しました。
今回は表のテーマとして
- ゲームの選び方について
を設定しました。これはインタビュイーにも伝えます。
裏のテーマとして
- どうしたら、ゲーマーが月2回以上新しいゲームを遊ぶようになるか?
- どうしたら、情報収集から購入まで一つのメディアで完結できるようになるか?
を設定しました。こちらが本当に求めている情報なのですが、インタビューの答えに影響が出てしまうのでインタビュイーには伝えませんでした。
テーマが決まったら、それが聞き出せるような質問内容を作っていきました。
インタビュー実施
- 進行役1名
- 書記1名
- 進行・書記サポート1名
という体制ででインタビューへ赴きました。
最初は2人のほうがインタビュイーを圧迫しないのでよかったかと思ったのですが、サポート役が、全体を俯瞰した視点から足りてない質問をその場で思い付くことが出来たりしたので、結果的に3人でよかったです。 ただ、慣れてくれば2人でも問題なさそうでした。
また注意点として、インタビュイーが社内の人だったとしても、個人情報につながることは答えづらかったり、記録されることに抵抗があると思うので、その情報管理をきっちり行う旨を最初に話して、納得して頂く必要があります。
KJ法による分析
インタビューが終わったらなるべく早めに分析を行います。 今回はKJ法を使いました。
KJ法とは、情報を整理し問題解決に結びつけるための技法です。
やったことは
- 1事実を1付箋に書き出す
- グルーピングする
- 各グループの関係性を見つける
- 理想とのギャップがわかるような関係性が見つけられると課題に繋げやすい
- 最後に、全体を俯瞰して気づきをまとめ、仮説を作る
今回は2人にインタビューしたので、これらを2回行いました。(マージはせず別々のシートに付箋を張ります) 大体2時間かかりました。
インタビュー自体の振り返り
今回のインタビューを一度きりの開催にしたくはなく、チームとして施策を回していくサイクルの中に組み込みたいので、次につながるように振り返りをKPTで行いました。
エンジニア業務を優先してしまって足が止まらないように、ネクストアクションの期限と担当者も決めました!
実際やってみてどうだったか
一度のインタビューで劇的に何かが変わるということは全然なかったです! 課題もまだまだ形がはっきり見えてきません。
でもインタビューをやる前には見えてなかったユーザーの顔が見えるようになってきて、使える武器も増えたように感じます。 このまま進めていくことで、今までよりも確度の高い施策が出せる手応えがありました。
チームに情報も蓄積していくので、よりユーザーの課題をしっかり突いた施策を出せるチームになれそうです。
今後もインタビューは繰り返して行きたいと思います!